117河辺地区出土須恵器

　大和町河辺地区・字熊田・字カウジヤ地点が昭和５５年ほ場整備された時出土し、文化財関係者により集められた。

　字熊田出土品４点
　無蓋高坏高さ６.５�p、底面直径８.６�p、口径１２�p、ろくろ左回転。坏身は高さ３.１�p、底部にねん土巻き上げ跡が残る。鉢は丸底で部厚く重い。高さ９.５�p、ロ径１４.３�p、ろくろ右回転。平鉢は高さ４.８�p、口径１６.５�p、付高台は高さ０.３�p、内径８�p、内部に重ね焼きの跡があり、縁辺に少量の自然釉がかかっている。以上は平安時代後期のものである。

　字カウジヤ出土品１点
　六方透かし盤の円形の脚部である。厚さ０.５�p、高さ４�p、外径１７�pで盤の縁辺は欠損している。平安時代初期のものである。
　カウジヤからはこの他に平安時代から中世にかけての遺物が約３００点出土している。この地点は長良川左岸の一段河岸段丘の上にあり、当時役目をもった重要な人物たちが居住した事を物語る重要な場所である。対岸の野口地区の出土品８世紀の大がめなどとの関連も含め、郡上市の古代をさぐる上から重要な出土品である。